2023年01月31日 (火) | 編集 |
平安時代に藤原道長の詠んだ有名な和歌です。
この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば
先日、月が綺麗で(三日月だったんですが)
そこからなんとなく
「月が綺麗ですね」は夏目漱石、
「望月のかけたることもなし」は道長…
と連想していました。
そして、その時初めて気が付きました。
繰り返しになりますが
この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたる ことも なしと思へば
(この世って俺の世って感じ。
満月が欠けていないのと同じように完璧だ)
っていう解釈が一般的(なにわのねこの超訳が含まれてますが)
なこの和歌ですよね。
道長は自分の娘を次々と時の帝や皇太子と結婚させて
のし上がってきた。
数ミリの欠けもない満月同様に、道長の人生もまた
数ミリの欠けもなく計画通り(なんか夜神月の顔が浮かんだ)に進んで
満足して詠んだ歌なんだろう。
と解釈されていると思いますし、私もずっとそう思っていました。
けれども、ふと思ったんですが
「この世は俺の世」なんて、いくらなんでも不遜すぎないですか?
当時の日本は明確に「帝」の世であるはずです。
そんな「帝」よりも自分の方が上、なんて
心の中で思っていても、事実上そうであっても、
そんなことは恐れ多くて口に出せないと思うんです。
そんな大それた歌だからこそ語り継がれてきたとも考えられますが、
私は、このエピソードは後付けされたもので
道長本人の和歌ではなかったんじゃないかと思いました。
「鳴かぬなら 代わりに泣こう ホトトギス」(氷上のお殿様・織田信成)
みたいな感じで。
と思って検索してみました。
「道長の作ではない」という説は見ていないのですが
この和歌を違う解釈で捉えた記事が見つかりました。
この世をば…藤原道長の「望月の歌」新解釈から見える政権の試練とは
この記事では、道長が和歌を詠んだのは宴会の時であり、
「この世」というのは「この夜」のではないかと。
他にも、いくつか新解釈(どれくらい「新」なのかは分かりませんが)が
書かれていて、
それなら確かにそんな大それたことを詠っているわけではないので
なんだか腑に落ちました。
と、ブログを書き始めた時は腑に落ちていたんですが
改めて考えると
道長なら、この夜の宴会の盛り上がりを和歌にしたように見せかけて
裏の意味というか、内心ではやっぱり「俺の世」だったんじゃないかと
思い始めました(笑)
なかなか興味深いので、もうちょっと調べてみます。
でも、眠いので、先にちょっと寝ます…。
来年の大河ドラマでは吉高由里子さんが紫式部役で
柄本佑さんが道長役に決まっていますね。
観られないけど…。
ブログランキングに参加しています。
↓クリックして頂けると、嬉しいです。励みにもなります。


にほんブログ村
この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば
先日、月が綺麗で(三日月だったんですが)
そこからなんとなく
「月が綺麗ですね」は夏目漱石、
「望月のかけたることもなし」は道長…
と連想していました。
そして、その時初めて気が付きました。
繰り返しになりますが
この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたる ことも なしと思へば
(この世って俺の世って感じ。
満月が欠けていないのと同じように完璧だ)
っていう解釈が一般的(なにわのねこの超訳が含まれてますが)
なこの和歌ですよね。
道長は自分の娘を次々と時の帝や皇太子と結婚させて
のし上がってきた。
数ミリの欠けもない満月同様に、道長の人生もまた
数ミリの欠けもなく計画通り(なんか夜神月の顔が浮かんだ)に進んで
満足して詠んだ歌なんだろう。
と解釈されていると思いますし、私もずっとそう思っていました。
けれども、ふと思ったんですが
「この世は俺の世」なんて、いくらなんでも不遜すぎないですか?
当時の日本は明確に「帝」の世であるはずです。
そんな「帝」よりも自分の方が上、なんて
心の中で思っていても、事実上そうであっても、
そんなことは恐れ多くて口に出せないと思うんです。
そんな大それた歌だからこそ語り継がれてきたとも考えられますが、
私は、このエピソードは後付けされたもので
道長本人の和歌ではなかったんじゃないかと思いました。
「鳴かぬなら 代わりに泣こう ホトトギス」(氷上のお殿様・織田信成)
みたいな感じで。
と思って検索してみました。
「道長の作ではない」という説は見ていないのですが
この和歌を違う解釈で捉えた記事が見つかりました。
この世をば…藤原道長の「望月の歌」新解釈から見える政権の試練とは
この記事では、道長が和歌を詠んだのは宴会の時であり、
「この世」というのは「この夜」のではないかと。
他にも、いくつか新解釈(どれくらい「新」なのかは分かりませんが)が
書かれていて、
それなら確かにそんな大それたことを詠っているわけではないので
なんだか腑に落ちました。
と、ブログを書き始めた時は腑に落ちていたんですが
改めて考えると
道長なら、この夜の宴会の盛り上がりを和歌にしたように見せかけて
裏の意味というか、内心ではやっぱり「俺の世」だったんじゃないかと
思い始めました(笑)
なかなか興味深いので、もうちょっと調べてみます。
でも、眠いので、先にちょっと寝ます…。
来年の大河ドラマでは吉高由里子さんが紫式部役で
柄本佑さんが道長役に決まっていますね。
観られないけど…。
ブログランキングに参加しています。
↓クリックして頂けると、嬉しいです。励みにもなります。


にほんブログ村
- 関連記事
-
- ロマンシュ語・アイヌ語・ヒンディー語 (2023/02/21)
- やりなおし (2023/02/18)
- この世をば我が世とぞ思ふ (2023/01/31)
- 【ことば、いろいろ3】助詞と感動詞 (2022/11/13)
- 【ことば、いろいろ2】下書きの上書き (2022/11/10)
この記事へのコメント
ねこさん、こんにちは。
ねこさんがいろいろな分野に博識なので感心します!私、文学部日本文学科出身なのに、この有名な歌が忘却の彼方(ちなみに専門分野は西鶴と田山花袋ですがこれも覚えてない笑)。
ところで、来年の大河、吉高由里子さんと柄本佑さんが共演するんですね。以前「知らなくていいコト」というドラマで、二人は不倫の恋人役だったんですが、とてもお似合いでした。
柄本さんは、決してイケメンという訳ではないのに(失礼w)、いろいろな役が出来る方ですね。身長も高いし。吉高さんとのドラマでは2枚目だったんですが、ちょっとサイコパスも似合うし、群衆に溶け込むような脇役でも光る人。
そして奥さんの安藤サクラさんが今出ている「ブラッシュアップライフ」も面白い。さすがバカリズム脚本です。
ご夫婦で売れて凄いな~。どちらも強力DNAですしね。
それにしても、先週は大阪も寒かったですね!JRが止まって帰宅難民が多く出て。大阪では珍しいですよね。もう寒いの嫌いなので、早く春にならないかとそればっかり考えてます。
冬はメンタル落ちませんか?私は冬に落ちるタイプ。ねこさんのように、可愛い小物とか買いに行きたいんですけどね~
コロナもインフルも流行っているみたいなので、気をつけましょう。
ではまた(*^ー^)ノ♪
ねこさんがいろいろな分野に博識なので感心します!私、文学部日本文学科出身なのに、この有名な歌が忘却の彼方(ちなみに専門分野は西鶴と田山花袋ですがこれも覚えてない笑)。
ところで、来年の大河、吉高由里子さんと柄本佑さんが共演するんですね。以前「知らなくていいコト」というドラマで、二人は不倫の恋人役だったんですが、とてもお似合いでした。
柄本さんは、決してイケメンという訳ではないのに(失礼w)、いろいろな役が出来る方ですね。身長も高いし。吉高さんとのドラマでは2枚目だったんですが、ちょっとサイコパスも似合うし、群衆に溶け込むような脇役でも光る人。
そして奥さんの安藤サクラさんが今出ている「ブラッシュアップライフ」も面白い。さすがバカリズム脚本です。
ご夫婦で売れて凄いな~。どちらも強力DNAですしね。
それにしても、先週は大阪も寒かったですね!JRが止まって帰宅難民が多く出て。大阪では珍しいですよね。もう寒いの嫌いなので、早く春にならないかとそればっかり考えてます。
冬はメンタル落ちませんか?私は冬に落ちるタイプ。ねこさんのように、可愛い小物とか買いに行きたいんですけどね~
コロナもインフルも流行っているみたいなので、気をつけましょう。
ではまた(*^ー^)ノ♪
2023/01/31(火) 13:55:20 | URL | なつき #xeeYZazs[ 編集]
こんにちは。
いや、「いろいろな分野で博識」ということは全くないです(^^;
私が興味のあること(知っていること)だけを書いているので
数式がなんちゃらとか自由落下がなんちゃらとか、一般のスポーツに関することとかがほとんどこのブログに出てこないのは、単に私が全く分からないからです(笑)
というか日本文学科で西鶴と田山花袋がご専門だったんですね!
西鶴は、題名忘れたけど年末の人々を描いたような作品を近世文学の時間で習いました。
田山花袋は「蒲団」を読んだだけです(笑)
文学史的に違うカテゴリ(近世・近代)を専門にすることもできる学科だったんですね。
「知らなくていいコト」観てました!
この時の柄本佑さんはめちゃくちゃかっこよかったですよね!
正統派の美形だったり超イケメンでもないのに、かっこよくて頼りになって素敵でした。
「知らなくていいコト」の1年前くらいに同じく吉高由里子さん主演のドラマで向井理さんが出演されていましたが、その時の向井さんもすごく素敵でした。
向井さんは元々イケメン枠に入りそうですが、このドラマの時のパーカーを羽織ったナチュラルな感じの向井さんは最高にかっこよくて「種田さん」(役名)がトレンド入りしたくらいでした。
吉高さんと共演すると「男が上がる」のかもしれません(笑)
柄本さんはその後の「天国と地獄」や「ミステリと言う勿れ」(1話だけ)や「ホワイトドクター」でもいい役でしたね。
「ブラッシュアップライフ」は特に観たい内容でもなく、見たい俳優さんも出ていなくて観ていないのですが、安藤サクラさんって柄本さんの奥様なんですね。
知らなかったです(^^;
脚本もバカリさんだったのかー。
今頃興味が沸いてきました(笑)
先週の寒波は恐ろしいレベルでしたね…。
南海高野線は、高野山と極楽橋の間で数日運休していました。
私はどっちかというと寒い方が元気なんですよ。
秋が一番酷く、初秋から落ちだして、ちょっと浮上したらすでに冬になっていて「え、今年も紅葉見てない…」ってなります。
春~夏は虫が出てくるので超苦手で、年を越した頃(=今)から「もうすぐ虫が出てくる春になる…」という点では落ちます(笑)
可愛い小物も通院時だけなので…。(^^;
なつき様も早く浮上して、買い物を楽しめるようになったらいいですね。
コロナもインフルも普通の風邪でも、
今、熱があったり風邪症状があったら、まずコロナを疑って病院の中に入れてくれないので、なんとか頑張ります。
なつき様もご自愛なさってくださいね。
コメントありがとうございました!
いや、「いろいろな分野で博識」ということは全くないです(^^;
私が興味のあること(知っていること)だけを書いているので
数式がなんちゃらとか自由落下がなんちゃらとか、一般のスポーツに関することとかがほとんどこのブログに出てこないのは、単に私が全く分からないからです(笑)
というか日本文学科で西鶴と田山花袋がご専門だったんですね!
西鶴は、題名忘れたけど年末の人々を描いたような作品を近世文学の時間で習いました。
田山花袋は「蒲団」を読んだだけです(笑)
文学史的に違うカテゴリ(近世・近代)を専門にすることもできる学科だったんですね。
「知らなくていいコト」観てました!
この時の柄本佑さんはめちゃくちゃかっこよかったですよね!
正統派の美形だったり超イケメンでもないのに、かっこよくて頼りになって素敵でした。
「知らなくていいコト」の1年前くらいに同じく吉高由里子さん主演のドラマで向井理さんが出演されていましたが、その時の向井さんもすごく素敵でした。
向井さんは元々イケメン枠に入りそうですが、このドラマの時のパーカーを羽織ったナチュラルな感じの向井さんは最高にかっこよくて「種田さん」(役名)がトレンド入りしたくらいでした。
吉高さんと共演すると「男が上がる」のかもしれません(笑)
柄本さんはその後の「天国と地獄」や「ミステリと言う勿れ」(1話だけ)や「ホワイトドクター」でもいい役でしたね。
「ブラッシュアップライフ」は特に観たい内容でもなく、見たい俳優さんも出ていなくて観ていないのですが、安藤サクラさんって柄本さんの奥様なんですね。
知らなかったです(^^;
脚本もバカリさんだったのかー。
今頃興味が沸いてきました(笑)
先週の寒波は恐ろしいレベルでしたね…。
南海高野線は、高野山と極楽橋の間で数日運休していました。
私はどっちかというと寒い方が元気なんですよ。
秋が一番酷く、初秋から落ちだして、ちょっと浮上したらすでに冬になっていて「え、今年も紅葉見てない…」ってなります。
春~夏は虫が出てくるので超苦手で、年を越した頃(=今)から「もうすぐ虫が出てくる春になる…」という点では落ちます(笑)
可愛い小物も通院時だけなので…。(^^;
なつき様も早く浮上して、買い物を楽しめるようになったらいいですね。
コロナもインフルも普通の風邪でも、
今、熱があったり風邪症状があったら、まずコロナを疑って病院の中に入れてくれないので、なんとか頑張ります。
なつき様もご自愛なさってくださいね。
コメントありがとうございました!
ねこさん、こんばんわ(^-^)
田山花袋の名前出ましたね
私、群馬県民ゆえ幼少の頃から田山花袋の名はとても身近でした
ちなみに群馬県民で田山花袋の名を知らない人はいないです
群馬県には「上毛かるた」というものがあり「ほ」は「誇る文豪田山花袋」となってます
私も「蒲団」は昔読んで主人公にスゴく共感してしまいました(^-^)
一般的にはちょっとヤバい奴かもしれませんが、女子の香りは…私もヤバい奴かもしれません(^^;
田山花袋の名前出ましたね
私、群馬県民ゆえ幼少の頃から田山花袋の名はとても身近でした
ちなみに群馬県民で田山花袋の名を知らない人はいないです
群馬県には「上毛かるた」というものがあり「ほ」は「誇る文豪田山花袋」となってます
私も「蒲団」は昔読んで主人公にスゴく共感してしまいました(^-^)
一般的にはちょっとヤバい奴かもしれませんが、女子の香りは…私もヤバい奴かもしれません(^^;
2023/02/01(水) 20:36:46 | URL | はなちゃんのパピー #qr7mm/lQ[ 編集]
こんばんは。
田山花袋は群馬県の文豪だったんですね。
子どもの頃から皆知っているとはすごいです。
私は高校の文学史で習って初めて知りました…(^^;
ところで「蒲団」はどうして「布団」ではないのでしょうか?
昔はそう書いていたのか、何か意味があってこの漢字を選んだのか…。
小説の中で「蒲団」の漢字の理由って出てきましたっけ?
短い小説なのにあまり覚えていないです…(^^;
また読み直そうかな。
コメントありがとうございました!
田山花袋は群馬県の文豪だったんですね。
子どもの頃から皆知っているとはすごいです。
私は高校の文学史で習って初めて知りました…(^^;
ところで「蒲団」はどうして「布団」ではないのでしょうか?
昔はそう書いていたのか、何か意味があってこの漢字を選んだのか…。
小説の中で「蒲団」の漢字の理由って出てきましたっけ?
短い小説なのにあまり覚えていないです…(^^;
また読み直そうかな。
コメントありがとうございました!
2023/02/02(木) 18:30:23 | URL | なにわのねこ #41Gd1xPo[ 編集]
| ホーム |